第289回研究講演会開催案内


主催: 情報処理学会東北支部・八戸工業大学システム情報工学科
講師: 樋口 龍男 (東北大学大学院情報科学研究科)
演題: ディジタル信号処理の今後の展望
−やさしいIT技術へのアプローチ−
開催日時: 平成13年11月26日(月) 14:30-16:10
開催場所: 八戸工業大学AVホール

講演要旨: ディジタル信号処理(DSP)は、文書、音情報、画像・映像情報などを統合するマルチ メディア情報通信において必須の基幹技術である。 最近、いわゆる電気情報系の教育 においてDSPの重要性の認識が高まり、電気回路学や電磁気学、情報理論などと同様に 重要な基礎科目であると考えられるようになってきた。とりわけ離散時間システムと してのDSPは、微積分に代わり積和計算で扱える点が特長であり、DSPを切り口とした やさしいITへのアプローチが期待される。  本講演ではまずMATLABによる、DSP教育やDSP研究開発の現状と今後の展望について 紹介する。つぎに、アルゴリズムとハードウエア融合の視点から筆者らが開発した DSP用VLSIのいくつかを例に挙げ、今後益々高度化するDSPの要求を満足するVLSIコン ピュ―ティングのあり方について述べる。さらに、筆者らにより発案された「酵素ト ランジスタ」による無配線分子コンピューティングを示すとともに、 これから着想を 得た生体の形態形成モデルに基づくディジタル反応拡散システムとよぶ、新しいディ ジタル信号処理を提案する。

問合先
奈良 久
八戸工業大学システム情報工学科
TEL: 0178-25-8078(研究室)
  0178-25-8080(事務室)
Email: nara@hi-tech.ac.jp