第317回研究講演会開催報告


情報処理学会東北支部研究講演会
日時:2005年4月15日(金) 15:10-17:10
場所:山形大学工学部 7号館 401室(E教室)
場所:主な対象:ソフトウェアエンジニアを目指す学部学生及び大学院学生

[講演1]
講師:日立ソフトウェアエンジニアリング 佐藤修紀
演題:誰も教えてくれない業務ソフトウェアの構造設計
概要:
 ソフトウェア開発が品質で語られる時代はとうの昔に終わっている。今 では納期を短く、それでも良い品質で、より安く作る事が求められている。し かし、今までの品質だけを追求するやり方では、納期・品質・価格を同時に満 足する事はまず無理である。そこで重要になってくるのがソフトウェアの構造 設計である。今までは品質の裏にかくれて重要視されていなかった部分だが、 今のソフトウェア開発に必須となってきている。講演では、構造設計について わかりやすい説明があり、デザインパターン、テストツールについても実際的 な言及があった。

[講演2]
講師:アスペックス 金沢裕毅
演題:企業としてのオープンソース導入の心構え
概要:
 最近では企業でもオープンソースが一目置かれているが、言葉だけが一 人歩きしている状態で、結局は初期コストの抑制や企業宣伝の道具としてしか 使われていないことがしばしばである。パッケージ開発をしたときにオープン ソースを取り入れる決断をして承認してもらい、実際に実装した講師の経験か ら得られた、ソフトウェア開発でオープンソースを適用するときに行うべきこ と、心構えについて説明があった。データウェアハウスソフト開発に関連して 利用したオープンソースでの、ライセンス、修正対策、自動デグレードテスト などについても解説があった。

[講演3]
講師:パワービーンズ 門田明彦
演題:WEBサービスで変わる開発スタイル
概要:
 Google, Amazonでも提供されている「WEBサービス」を効率よく導入する ことでブラウザだけにとらわれないリッチクライアントシステムなどが開発さ れている。従来のC/Sモデルとの比較、開発時間の短縮、言語非依存のプロトコ ル、といった「WEBサービス」のメリットについて、SOAP、UDDI や、実際に講 師が公開している「住所検索WEBサービス」を例に、ソースを元にした解説と動 作のデモンストレーションがあった。


参加者:34名
報告者:平中幸雄
〒992-8510 米沢市城南4-3-16
山形大学工学部情報科学科
TEL:0238-26-3322
E-mail: