情報処理学会東北支部第336回研究講演会開催報告


日時 :2008年7月29日(火) 14:30〜15:30
場所 :秋田大学工学資源学部5号館1階101講義室
講師 :Dr. DaeHun Nyang氏(InHa University, Republic of Korea)
演題 :Cognitive Authentication(経験的知識(人的要素)に基づいた認証) 

概要:
本講演では,暗号プロトコルと人間の認識を組み合わせた新しい認証方式について述べる。
shoulder surfing attack(対象ユーザの肩越しにコンピュータをのぞき見て情報を得ること)の防止を
目的とした場合,経験的知識(人的要素)に基づいた認証はパスワード認証方式の一つとなり得る。
認識に関するセキュリティ分野は重要性を増し,盛んに検討が行われている。そこで,経験的知識
(人的要素)に基づいたセキュリティ分野の現状を紹介する。

講演報告:
 経験的知識(人的要素)に基づいた認証の仕組みや事例が紹介された。例えば,複数の
画像の中からユーザが選択する画像およびその組み合わせはユーザ固有となるため,他者に情報
が盗まれることがない等の利点を有する。また,フリーメールの登録等に良く使用されているCAPTCHA
(歪んでいたり,一部が覆い隠されていたりする文字を表示し,その可読により人間と機械を判別する
技術)の紹介もあった。
 コンピュータ使用時のセキュリティは大変身近なものであるため,聴講者にとっても大変興味深い講演となった。


参加者:約80人
報告者:景山陽一(秋田大学工学資源学部情報工学科)